「勤務中に帰宅困難、その時取るべき対策は」
帰宅困難
道路を埋め尽くすほどの大行列。駅の改札口には人が溢れ、タクシー乗り場では暑さに喘ぎ、または寒さに震えながら皆が立ち往生する・・。あなたは、こんな光景を見たことはありませんか。
震災時、特に都市部では、身近に起こりうる『災害』の一つとも言えるのが帰宅困難です。今回は帰宅困難をテーマにし、起こりうるケースと取るべき対策について考えてみましょう。
■都市部最大のウイークポイントとは~帰宅困難のしくみ~
都市部最大のウイークポイントは、最大の利点でもある『交通』です。鉄道、バス、タクシーは都市で暮らす人々には欠かせない交通手段となっていますが、それと同時に弱点でもあります。
まず始めに最も利用者の多い鉄道は、例えば地震が起きた際には揺れを感知し、直ちに緊急停止の措置が取られます。
その後、十分な安全確認が取れてから発車しますが、その間に電車を待つ人で混雑し、他の手段であるバスやタクシーでの移動を選択する人も出てきます。
バスは、災害時に強い無線で連絡を取り合い、道路の安全確認が取れてからの運行になります。タクシーは人命救出を優先し、運行を再開します。機動性の高さがありますが、少人数になる分長時間の待機が必要になる可能性があります。
どの手段でも安全を第一に考え、場合によっては運休し再開まで時間を要する場合があります。そのため、交通手段が需要を抱えきれず一時パンクし、その結果帰宅困難者が続出します。
■一斉帰宅の抑止~社内で帰宅困難者を出さないために~
帰宅困難のしくみを学んだ上で、大切なことは一斉帰宅を避けることです。帰宅困難者が続出すると、弊害は家に帰れないということだけではありません。道路や駅周辺の混雑により人命救助が遅れる原因となる場合があります。
また、災害発生時に慌てないために、普段から家族や周囲の人に交通機関が麻ひした時には自分は会社にとどまり、安全を確保してから帰宅する旨を話しておくことが大切です。
そして、いざという時のために、社員だけでなく来訪者のためにも食糧や物資を最低三日分は常備することも必要です。
■一時受け入れ場所として~地域の帰宅困難者を支える~
企業や団体は、災害時、地域の人々に可能な限り支援を行うべき存在とも言えます。
帰宅困難者の一時受け入れ場所として、様々な備えが必要です。
そのためにはまず、人々の命を守るために、建物内の安全性を確認しておきましょう。
耐震診断、補強工事を始め、避難経路が塞がっていないかなどの定期点検も実施しましょう。
また、ガラス扉は飛散防止マット「災害時用 ガラス飛散防止フィルム HBF-9618N」等を貼り、書庫は固定具をつけるなどし、避難時の不安要素を解消するように努めましょう。
■まとめ
今回は帰宅困難について考えて参りました。この記事により、帰宅困難というワードから派生し、防災全体を見つめなおすきっかけになれば幸いです。もしもの時に、社内が人々の安全なオアシスとなるよう、普段から防災の意識を高めましょう。
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