防災白書のやさしい解説 11
【特集、1部、2部、3部では何が重視して記述されているのでしょうか】
これまで目次に関する解説をしてまいりました。2・3部については特に解説は必要がないことから、今回から防災白書の内容に入っていきたいと思います。
平成29年版防災白書の特集は熊本地震です。熊本地震の特徴は、地震に強いと思われていた地域で発災したこと。前震の28時間後に本震が襲ったことでしょう。
熊本県は平成26年1月15日に「九州を支える広域防災拠点構想」 を公表しました。
その背景には、東日本大震災では複数の都道府県を含む広域的な災害対応する必要があったこと。また、南海トラフ巨大地震で甚大な被害が想定される大分県、宮崎県、鹿児島県を念頭に九州における広域災害対応体制の整備が必要と考えられたからです。
誰が熊本県に大地震が襲うことを予想したでしょうか、広域防災拠点構想をあざ笑うかのごとく自然は非情な災害をもたらしました。
平成28年4月14日午後9時26分、益城町宮園 で震度7を観測する大地震が発生 しました。日付が変わる午前0時頃には震度6強を観測する余震が発生し、午前5時までに震度5弱以上の地震が4回、震度4が13回、震度3が14回発生します。
このような余震の中、被災者の多くの方々は屋内で寝ることもできず、屋外で夜明けを待つことになりました。冬の寒さの中や雨も降っていなかったのはせめてもの幸いでした。
強い余震が少なくなり安心していたのも束の間、4月16日午前1時25分 に本震と判定される地震が襲います。これが熊本県、大分県などを含む広域に甚大な被害をもたらしました。この日も多くの被災者の方々が屋外や車中泊をすることとなりました。
地震の名称を決めるのは気象庁です。今回の地震は「平成28年(2016年)熊本地震」と命名されました。国は被災者を支援する法律上の手続きなどのために統一した名称が必要となることから「平成28年熊本地震」と呼称しています。ご参考までに、気象庁名「東北地方太平洋沖地震」で発生した地震被害や津波被害などを総称して「東日本大震災」 という名称が政令で定められています。
大震災が発生した時には、少しでも家具の転倒などを予防して、命をまもるために、調節自由 家具転倒防止プレート JTP-120といったものを家具に設置しておくと良いでしょう。
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